上級者は「鳴き」がとても上手
他家の牌を利用して面子を作る方法。いわゆる副露(ふーろ)の解説ページです。
(カン-槓編)
カンは大きく3つに分かれます。
大明槓・・・自分の手牌に暗刻がある時他家の捨て牌を利用して槓子を作る。
小明槓・・・すでに「ポン」している牌の4枚目を自分でツモって槓子を作る。
※小明槓のことを「加槓」ともいう。
3つの槓の共通事項 (暗槓 / 大明槓 / 小明槓-加槓)
※(槓の種類によってカンドラの表示タイミングが異なります。)
◎カンドラの権利はカンした本人だけではなく、他家も含めてプレイヤー全員に権利があります。
◎「カン」を行うと1枚牌が少なくなるため王牌よりリンシャン牌をツモります。
※リンシャン牌であがることができれば嶺上開花(りんしゃんかいほう)という一飜(ハン)の役がつきます。
暗槓(あんかん)
自分の手牌に同じ4枚の牌がある時に作ることができる槓のことを暗槓といいます。
他の副露(ふーろ)同様に槓をすると場に4枚の牌を晒します。
4枚持っているだけでは槓にはなりません。「カン」と発声し場に4枚の牌を晒して初めて成立となります。
ただ、4枚持っているからといって必ず「カン」をしないといけないというものでもありません。しなくても全く問題ありません。ここの解説をよく読んで、状況に応じて使用してみてください。
また、通常副露(ふーろ)するとリーチをすることはできませんが、この暗槓のみ鳴いてもリーチすることを許されます。さらに、暗槓のみ暗刻としての効力を持ちます。
(暗槓1つ 暗刻2つで三暗刻が成立したり、極端な例を言うと、暗槓3つで三槓子と三暗刻が複合したりします。)
で
リーチをかけている場合、待ちはになります。
をカンした場合の待ちは、
をカンした場合の待ちは、となり、待ちが変わってしまいます。
このような場合はカンできないので覚えておきましょう。
(例)
この手牌の場合が4枚あるので暗槓を作ることができます。
「カン」を宣言すると他の鳴き同様に牌を卓右下に晒して並べます。
その際暗槓の場合は下記のように両端は裏返しにして並べます。
後は、リンシャン牌を摸打(もうだ)します。
①手牌に4枚の同じ牌があれば「カン」と発声。
②カンドラをめくりリンシャン牌を摸打。
※暗槓のみリンシャン牌を捨てる前にカンドラを確認することができます。
暗槓のメリットとデメリット
◎カンドラの権利が与えられます。
※プレイヤー全員
◎暗槓はリーチが可能なのでリーチをすれば、カンドラの裏の牌つまりカンウラの権利も与えられます。
※カンウラの権利もリーチをしたプレイヤー全員に与えられます。
◎リンシャン牌を摸打(もうだ)する前にカンドラを表示できる。
※ミンカンのカンドラ表示はリンシャン牌摸打(もうだ)後となります。
◎符がたくさん付く。
デメリット
◎鳴いた牌は場に晒さないといけないので、手牌が読まれやすい。
◎鳴いた牌は変更不可なので、鳴けば鳴くほど守りが弱くなる。
※他家が国士無双テンパイ状態で、その牌を暗槓してしまうと「ロン」されてしまうので一応注意しておきましょう。国士無双のみに許されるチャンカンとなります。麻雀人生で一度お目にかかるかどうかのあがりかたとなります。
大明槓(だいみんかん)
自分の手牌に暗刻子(あんこーつ)がある時、他家が捨てた牌がその暗刻子の牌と同じなら、「カン」と発声することで、他家が捨てた牌を自分の手牌に加え槓子作ることができます。
暗槓(あんかん)とは違い、他家の牌を利用しているのでリーチをかけることはできません。また、鳴いた(大明槓した)時点で暗刻は解消されてしまうので、三暗刻などの暗刻役もなくなります。
(例)
この場合他家よりかが出れば「カン」と発声するとで大明槓(だいみんかん)することができます。大明槓した牌も他の鳴き同様に卓の右下に晒します。晒し方は、次の通りです。
上家より「カン」した場合
対面より「カン」した場合または、
下家より「カン」した場合となります。
①手牌に3枚の同じ牌があり他家より4枚目が場に捨てられたら「カン」と発声。
②リンシャン牌を摸打してからカンドラをめくります。。
※暗槓のみリンシャン牌を捨てる前にカンドラを確認することができます。今回は大明槓なのでリンシャン牌を摸打した後でしかカンドラを確認することはできません。
大明槓のメリットとデメリット
◎カンドラの権利が与えられます。
※プレイヤー全員
◎符がたくさん付く。
デメリット
◎鳴いた牌は場に晒さないといけないので、手牌が読まれやすい。
◎暗槓と違いカンドラを確認する前に摸打しなければならない。
◎鳴いた牌は変更不可なので、鳴けば鳴くほど守りが弱くなる。
小明槓(しょうみんかん)-加槓(カカン)
一度他家の牌で「ポン」した後に4枚目の牌をツモった場合「カン」と発声することで小明槓(しょうみんかん)することができます。
内容は大明槓とほぼ同じです。
もちろん他家の牌を利用しているのでリーチをかけることはできません。
「カンドラを表示できるここと」と「符がたくさん付くこと」以外あまりメリットはありません。
小明槓(しょうみんかん)の特殊なデメリットとして、小明槓(しょうみんかん)した牌が他家のあがり牌だった場合、「ロン」されてしまううえに槍槓(ちゃんかん)という一飜(ハン)の役まで付いてしまいます。
(例)
この場合自分のツモ番にかをツモってきたら、小明槓(しょうみんかん)することが可能です。晒し方は以下の通りです。
上家より「ポン」した後のカン場合
対面より「ポン」した後のカン場合
下家より「ポン」した後のカン場合となります。
※この場合他家のあがり牌がの場合「ロン」されてしまいます。
(字牌の場合は物理的に国士無双のみとなります。)
①ポンした面子がある際、ポンした牌と同じ4枚目の牌をツモったら「カン」と発声。
②リンシャン牌を摸打してからカンドラをめくります。。
※暗槓のみリンシャン牌を捨てる前にカンドラを確認することができます。今回は小明槓なのでリンシャン牌を摸打した後でしかカンドラを確認することはできません。
小明槓-加槓のメリットとデメリット
◎カンドラの権利が与えられます。
※プレイヤー全員
◎符がたくさん付く。
デメリット
◎鳴いた牌は場に晒さないといけないので、手牌が読まれやすい。
◎暗槓と違いカンドラを確認する前に摸打しなければならない。
◎鳴いた牌は変更不可なので、鳴けば鳴くほど守りが弱くなる。
◎小明槓の場合のみ他家よりロンされる可能性がある。