二飜(ハン)の役

華やかな役が多い二飜

2飜には【三色】【一通】といった華やかな役があるのが特徴です。また、役満の国士無双以外を除き唯一、4面子1雀頭の和了形にはまらない【七対子】もこの2飜に属します。では2飜の役の成立条件を確認していきましょう。

三色同順(サンショクドウジュン)・・・2飜/喰い下がり1飜

三色同順は別名「さんしき」「さんしょく」とも呼ばれ、萬子・筒子・索子で同じ数字の順子を作れば成立する2飜の役となります。副露すると喰い下がりで1飜となります。1飜の平和やタンヤオとの複合しやすく、高得点につなげやすい役とも言えます。

三色同順2飜

ポイント
  1. 3種の数牌で同じ順子を3つ作れば成立
  2. 副露すると、喰い下がりで1飜
  3. 最終打牌が成立条件であるため、ツモ切りはもちろん、手出しでも和了牌なら成立する

一気通貫(イッキツウカン)・・・2飜/喰い下がり1飜

一気通貫は別名「イッツウ」とも呼ばれ、同種の数牌で【123】【456】【789】の順子を作ると成立する2飜の役となり、副露すると喰い下がりで1飜となります。

基本の和了形である4面子1雀頭のうち、実に3面子が同種の数牌が占める為、比較的ホンイツや清一色と複合しやすい役と言えますが、必ず手牌に1と9の么九牌を要する為、1飜の基本役であるタンヤオと複合することはありません。また役の性質上、ペンチャン待ちやカンチャン待ちで構えるケースが多くなる役でもあります。

一気通貫2飜

ポイント
  1. 同種の数牌で【123】【456】【789】をつくると成立
  2. 副露すると、喰い下がりで1飜
  3. ホンイツや清一色と比較的複合しやすい

混全帯么九(ホンチャンタイヤオチュウ)・・・2飜/喰い下がり1飜

混全帯么九は略称「チャンタ」と言い、4面子1雀頭全てに么九牌(1・9・字牌)が組み込まれていると成立する2飜の役となります。副露すると喰い下がりで1翻となります。

役は1翻の基本役であるタンヤオが中張牌のみの手役なので、タンヤオとは真反対の役と言えます。また、タンヤオは么九牌が1枚でも入ってしまうと役が成立しませんが、チャンタは順子に中張牌が含まれても役が成立します。ただし、必ず順子にも么九牌が含まれる必要があるため、使用できる順子は【123】【789】の2種のみとなってしまいます。

チャンタ2飜

ポイント
  1. 全ての面子に么九牌が含まれていることで成立
  2. 副露すると、喰い下がりで1飜
  3. 使用できる順子は【123】【789】の2種

七対子(チートイツ)・・・2飜

その名の通り対子を7つ揃えることで成立する2飜の役で、麻雀の基本的な和了形、4面子1雀頭に当てはまりません。役の構成が2枚一組の対子だけになるので、物理的に副露すると役が成立しなくなります。役の特性上待ちは必ず単騎待ちとなりますが、待ち牌を変えることができるので攻守のバランスが取れている役とも言えます。

七対子の符点は例外でツモで和了しても、ロンで和了しても必ず25符となります。

七対子2飜

ポイント
  1. 対子を7つ作ると成立
  2. 役の特性上副露はできない
  3. ツモでもロンでも符点は必ず25符

対々和(トイトイホー)・・・2飜/副露しても2飜

対々和は略称「トイトイ」とも呼ばれ基本の和了形である4面子を全て刻子にすると成立する2飜の役となります。また、刻子は暗刻・明刻どちらでも可で面子に槓子が含まれても役が成立します。

刻子系の役となるため、副露しても喰い下がりはせず2飜のままとなります。麻雀初心者は副露を連発することで待ちを限定できるので、トイトイに走りがちですが、副露を重ねると動かせる牌が少なくなるので、極端に守りが弱くなるので注意が必要。

トイトイ2飜

ポイント
  1. 面子を全て刻子にすれば成立
  2. 面子に槓子が含まれても成立
  3. 喰い下がりはせず副露しても2飜のまま

三暗刻(サンアンコ)・・・2飜/副露しても2飜

その名の通り、面子に3つの暗刻があると成立する2飜の役。暗刻が3つあれば、残りの1面子は明刻や明順子が入っても成立。副露しても2飜のままとなります。トイトイと複合しやすく、暗刻をもう一つ作ることができれば、三暗刻の上位役、役満の四暗刻が成立します。

三暗刻は配牌と自身のツモのみで暗刻を3つ作る必要があります。そのため3つめの刻子で出上がりとなる場合は、暗刻ではなく明刻扱いとなり三暗刻が成立しないので注意が必要。

三暗刻2飜

ポイント
  1. 暗刻を3つ作ると成立
  2. 喰い下がりはせず副露しても2飜
  3. 3つめの刻子で出上がりになる場合は三暗刻不成立(ツモあがりであれば成立)

混老頭(ホンロウトウ)・・・2飜/副露しても2飜

4面子1雀頭、もしくは七対子で使用する牌の全てが么九牌、つまり【1・9・字牌】で構成すると成立する2飜の役となります。

么九牌のみで和了形を作ろうとすると物理的に順子が作れないため、必然的にトイトイ、もしくは七対子と複合します。そのため、混老頭自体は2飜ですが、実質【トイトイの2飜】もしくは【七対子の2飜】が複合するため、4飜以上が確定している役でもあります。

混老頭2飜

ポイント
  1. 么九牌【1・9・字牌】のみで和了形を作ると成立
  2. 必ず七対子もしくはトイトイと複合し4飜以上となる
  3. 喰い下がりはせず副露しても2飜
  4. チャンタとは複合しない

三色同刻(さんしょくドーコー)・・・2飜/副露しても2飜

三色同順の刻子系の役。萬子・筒子・索子の3種で同じ数牌の刻子を3つ作れば成立する2飜の役。刻子系の役となるため、喰い下がりはなく副露しても2飜のままとなります。

面子に槓子が含まれても役は成立。三色同刻自体、出現率の低い役ですが、三色同刻が確定しているのであればトイトイと複合しやすい役と言えます。

三色同刻2飜

ポイント
  1. 3種の数牌で同じ数字の刻子を3作ると成立
  2. 喰い下がりはせず副露しても2飜
  3. 面子に槓子が混ざっても役は成立

三槓子(サンカンツ)・・・2飜/副露しても2飜

三槓子はその名の通り、暗槓・明槓問わず槓子を3つ作ると成立する2飜の役となります。刻子系の役となるため、副露しても喰い下がりは鳴く2飜のままです。派手に副露を重ねて手作りしていくため、他家に警戒されやすく、動かせる牌が少なくなるため守りも弱くなるのが特徴でもあります。

門前(暗槓)で手作りできれば2飜の三暗刻と複合しますが、そもそも、同じ牌が4枚しかない麻雀で槓子を3つ作ること自体が非常に困難なため、実際に見る機会はほぼないでしょう。

三槓子2飜

ポイント
  1. 槓子を3つ作れば成立
  2. 喰い下がりはせず副露しても2飜

小三元(しょうさんげん)・・・2飜/副露しても2飜

小三元は、三元牌【三元牌白發中】のうち2種を刻子(もしくは槓子)、残り1つを雀頭にすると成立する2飜の役となります。刻子系の役であるため、副露しても喰い下がりはなく2飜のままとなります。

小三元自体は2飜の役ですが、必ず役牌の1飜が2組み手牌に入るので、4飜以上が必ず確定する役でもあります。4面子1雀頭のうち2面子と雀頭が字牌になるので、チャンタ系の役やホンイツと複合が狙えます。場合によっては上位役で役満の大三元まで手を伸ばせることもあります。

逆に言うと、大三元まで手が伸びなかった場合の大三元崩れで小三元になることが多い役となります。

小三元2飜

ポイント
  1. 3種の三元牌のうち、2種を刻子・もしくは槓子、残りを1種を雀頭にすると成立
  2. 喰い下がりはせず副露しても2飜
  3. 必ず役牌の刻子(もしくは槓子)が2つ入るので、4飜以上が確定

ダブル立直(ダブルリーチ)・・・2飜

第一打牌でリーチを宣言できれば成立する2飜の役。ただし、第一打牌であっても、打牌前に他家の副露が入っているとダブルリーチは成立しません。

ダブルリーチは立直の上位役となるため、立直とは複合しません。【リーチ=1飜】+【ダブルリーチ=1飜】の複合と考える場合もありますが、結果の2飜は同じです。

ダブルリーチ2翻

ポイント
  1. 副露が入っていない第一打牌でリーチを宣言できれば成立

まとめ/二飜(ハン)の役

今回は、2飜の役をまとめさせていただきました。2飜には、喰い下がりしない刻子系の役が多いのも特徴となります。

また、2飜の役には【三暗刻⇒四暗刻】【小三元⇒大三元】【三槓子⇒四槓子】といった役満への変化する役が3つ含まれています。四槓子が出ることはほぼないでしょうが、【大三元】【四暗刻】は役満の中では比較的出現頻度の高い部類に含まれる役なので覚えておきましょう。