一飜(ハン)の役

基本役が多い一飜

1翻は火力が低いですが、戦略的に非常に重要かつ基本的な役がたくさんあります。まずは1翻の役の成立条件を確認していきたいと思います。

立直(リーチ)・・・1飜

立直(リーチ)はメンゼン(副露していない状態)でテンパイを宣言をし1000点を供託することで成立する1飜の基本役となります。メンゼン役となるので副露すると立直できません。

リーチ1翻

ポイント
  1. メンゼンである必要がある
  2. 1000点の供託が必要
  3. リーチ後に、自身のツモ番が無いと立直はできない
  4. リーチを宣言すると暗槓以外手を変えることができない※暗槓であっても【待ち牌】や【待ちの形】が変化してしまう暗槓は不可

リーチは、それ自体が1飜の役ですが、副産物として同じ1飜の一発や裏ドラ表示牌の開示の権利を得られます。序盤・中盤の先制テンパイは積極的にリーチを仕掛けていきましょう。

一発(いっぱつ)・・・1飜

別名、即(そく)といい、リーチの副産物として存在する1飜の役。リーチを宣言して、次の自身のツモ番までに和了すると成立します。(ツモ番も含む)ただしリーチ後に副露が一回でも入ると一発は解消されます。

一発1翻

ポイント
  1. 一発は必ずリーチとセット
  2. リーチ後に副露が入ると一般つは解消される

門前清自摸和(めんぜんつも)・・・1飜

その名の通り、自身がテンパイしている時に(メンゼン)副露していない状態でツモあがりすると成立する1飜の役となります。

ツモ1翻

ポイント
  1. 槍槓や河底ロン等の特殊役以外は全ての役と複合する
  2. メンゼン役なので副露が入っていると門前清自摸和は付かない

断么九(タンヤオ)・・・1飜/副露可能

断么九の【么九】は么九牌のことを指します。タンヤオは么九牌を断つ、つまり1・9・字牌を使用しないで(2~8のみの数牌のみで)和了形をつくると成立する1飜の役となります。リーチやピンフと共に日本麻雀における基本かつ重要な役となります。

副露したタンヤオを喰いタンを言い、同じく1飜で副露可能とするのが一般的ですが、手が早く進む為、喰いタンを禁止しているグループもあります。

タンヤオ1翻

ポイント
  1. 中張牌(2~8の数牌)のみで和了形を作る必要がある
  2. 喰いタンを採用していないグループもある

平和(ピンフ)・・・1飜

リーチやタンヤオ同様に麻雀の基本となる1翻の役。出現率は非常に高い役ですが、成立条件がやや複雑。役無しチョンボにならないように麻雀初心者はしっかりとマスターしていきましょう。

成立条件は、まずメンゼンであること。副露が入っている(鳴いている)とピンフは成立しません。また、4面子が順子になっていてなおかつリャンメン待ちになる必要があります。さらに雀頭には役牌を使用することができません。

ピンフ1翻

ポイント
  1. メンゼン役なので副露すると役が成立しない
  2. 4面子は全て順子
  3. 必ずリャンメン待ち、カンチャン・ペンチャン・単騎・シャンポンでは役が成立しない
  4. 雀頭は役牌でなければ字牌も使用可能

一盃口(イーペーコー)・・・1飜

4面子1雀頭の4面子に同種・同柄の順子が2組入っていると成立する1翻の役。メンゼン役なので副露すると一盃口は成立しません。

一盃口1翻

ポイント
  1. 同種・同柄の数牌が2組必要
  2. メンゼン役なので副露すると成立しない

役牌(やくはい)・・・1飜/副露可能

役牌となりえる牌を刻子・もしくは槓子にすると成立する1翻の役。副露可能役で副露しても1翻のままとなります。

役牌になる牌は、三元牌白發中の三元牌、そして、場風(東場の東や南場の南等)と自風(西家の西や北家の北等)となります。

役牌1翻

ポイント
  1. 副露可能・鳴いても1翻
  2. 役牌になるのは、三元牌・自風・場風の3種
  3. 場風と自風が重なれば2飜となる

嶺上開花(リンシャンカイホウ)・・・1飜/副露可能

嶺上開花は槓を宣言して槓子を作る際、槓によって不足する1枚を王牌にある嶺上牌から補充します。この嶺上牌が和了牌なら成立する1翻の役となります。そもそもが、副露(カン)しないと嶺上牌が引けない為、副露可能役となります。

また、下記の牌姿のような暗槓による槓は、副露に含まれないのでメンゼンがくずれません。そのため、メンゼンでの嶺上開花は必ず門前清自摸和と複合して2飜以上が確定します。

嶺上開花1翻

ポイント
  1. 嶺上牌が和了牌なら成立する1翻の役
  2. メンゼン役ではないので、副露可能
  3. 暗槓での嶺上開花は2飜以上が確定する

槍槓(チャンカン)・・・1飜/副露可能

出現頻度が極めて低い特殊な役。他家が宣言した加槓が和了牌なら成立する1翻の役。加槓とは、ポンをした状態の刻子(明刻)に4枚目を引き当てて明槓を作る行為のことで、この加槓した牌は河に打牌した場合と同じ扱いをされます。

そのため、リーチ後に加槓での和了牌を見逃してしまうと見逃しによるフリテンで和了できなくなってしまいます。マニアックな事例ではありますが、チョンボにならないように覚えておきましょう。

また、槍槓での和了はカンが成立する前の和了なので、槓ドラの権利は得られません。

槍槓1翻

ポイント
  1. 加槓宣言牌が和了牌なら成立する1翻の役
  2. メンゼン役ではないので、副露可能
  3. 扱いは、河に捨てた牌と同等なので、リーチ後のフリテンや同巡内フリテンも適用される
  4. 同上と同じ理由で、リーチ後の一発とは複合する

海底摸月(ハイテイモーユエ)・・・1飜/副露可能

海底摸月は、「ハイテイツモ」や「ハイテイ」とも呼ばれ、壁牌最後の牌でツモあがりすると成立する1飜の役となります。メンゼン役ではないので、副露していても役は成立します。メンゼンでの海底摸月は門前清自摸和が複合するため、実質2飜以上の役が確定します。

海底摸月1翻

ポイント
  1. 壁牌最後のツモ牌で和了すれば成立
  2. メンゼン役ではないので、副露可能
  3. 門前清自摸和とは複合するが、嶺上開花とは複合しない

河底撈魚(ホウテイラオユイ)・・・1飜/副露可能

海底摸月は最後のツモ牌で和了すると成立する役でしたが、河底撈魚は最後の捨て牌が和了牌であれば成立する1飜の役となります。

最後の捨て牌が和了牌であることが条件のため、海底摸月とは違い、槓を宣言して嶺上牌を引いた後の打牌が最終打牌であり、和了牌であれば、河底撈魚は成立します。

河底撈魚1翻

ポイント
  1. 局の最終打牌でロンあがりすれば成立
  2. メンゼン役ではないので、副露可能
  3. 最終打牌が成立条件であるため、ツモ切りはもちろん、手出しでも和了牌なら成立する

まとめ/一飜(ハン)の役

一飜の役は麻雀の重要かつ、基本的な役が多いので役を覚える時は真っ先に覚えましょう。特に【リーチ】【タンヤオ】【ピンフ】【役牌】【門前清自摸和】辺りは本当に出現頻度が高い役です。

また、【後付け無しルール】を採用している場合、【喰いタン】や【海底摸月】【河底撈魚】のみの和了を認めないとする場合もあるので注意しましょう。